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2007年10月07日

Fantastic Five #5

ファンタスティック・ファイヴの主要メンバーをドゥーム城に拉致監禁し、彼らの子どもたちを宇宙に追放したドクター・ドゥーム。完全勝利を収めたように見えながらも、彼の心は晴れなかった。リードを頭脳勝負で跪かさなければ、彼にとって本当の勝利とはいえないのだ。ついに彼は、リードの拘束を解き、決闘を申し込むのだった…。

大団円。じつにTom DefalcoのFFらしい作品だった。構成上いくつか問題点はあるが、許容できる範囲。魅力のほうがはるかに勝る。リードとドゥームの決闘の場面で、彼らの内面を描いてほしかったという気もするけど、あのような外形的な描写に終始したからこそ、リードのいう“犠牲”の意味をあれこれ想像する楽しみがあるわけだし。決闘の最終局面のリードはまさにヒーローそのもの。感動してしまった。Ron Limの絵も良かった。Mike Wieringo亡きいま、彼のように親しみやすい絵を描けるアーティストは貴重だ。これからもぜひがんばってほしい。

2007年09月03日

Fantastic Five #2-4

復活の挨拶としてファンタスティック・ファイヴ(FF)に戦いを仕掛けたドクター・ドゥーム。コズミック・パワーを身に付けいままでにないほど戦闘力を増した彼に、FFは苦戦を強いられる。劣勢をどうにか跳ね返し、リードが発明したステイシス・レイでドゥームを捕らえたと思ったそのとき、彼らの背後に、何者かの拍手の音が響くのだった…。

まさにコースター・ライド。スリルとスピードあふれる展開にくぎづけになる。場面転換のうまさは脱帽物。とくに#2の導入部にはうならされた。ベンとリードが中心にすえられ、ほかのメンバーはやや影が薄いが、お話が散漫にならずにすんでいるという利点も。さすがに長丁場の疲れか、絵には密度のばらつきが見られるが、許容できる範囲。それよりもRon Limの自己研鑽をたたえたい。#3中盤の戦闘シーンは近年のベストバウトのひとつだと思う。

2007年08月18日

Fantastic Five #1

MC2(未来のマーヴル・ユニヴァースのひとつ)で長いあいだ消息不明となっていたドクター・ドゥーム。彼はアトランティス・ラトヴェリア戦争のあとネイモアによって海底深く幽閉されていたのだ。独力で深海から脱出し、故国に建設していた秘密基地に戻った彼は、いまふたたび世界制服の野望実現に向けて動き始める。第一目標は、もちろんファンタスティック・ファイヴ(MC2版ファンタスティック・フォー)の殲滅だ…。

快調。意地悪な言い方をすれば、数十年前に確立されたパターンを繰り返しているだけかもしれないが、おもしろいし、キャラクターの心情にもひきつけられる。今回はベンと彼の子どもたちとの関係がキーになりそうだ。ドゥームにまだ人間らしい心が残っていることを、たった一言で表しているのもうまい。Ron Limの絵も「Avengers Next」の勢いを保っている。次号以降が楽しみだ。

2007年08月07日

Avengers Next #3-5

ロキの娘、サイレンの狙い。それは、ソーの娘、テナを地球の核に封入し、さらにアヴェンジャーズをはじめとするヒーローたちのエネルギーを彼女に注ぎ込んで、地球を第2のアスガルドに変えることだった。彼女の詭計に落ち、アヴェンジャーズの大部分はエネルギー体化され、意のままに操られてしまう。地球の最期も目前かと思われたそのとき、何の超能力も持たないひとりの青年が、奮然と立ち上がるのだった…。

レギュラー・シリーズが耐久レースだとすれば、この作品はホットロッド。ひたすら加速し続けるトルク感がたまらない。ときおりシフトミスでガクンとつんのめるのもご愛嬌。とても楽しめた。Ron Limの絵もすばらしい。「Last Hero Standing」「Last Planet Standing」のPat Olliffeに刺激されたのだろうか。じつは難易度が高いスパイダーガール(スパイダーマン)のマスクもきっちりていねいに描いている。いつかもう一度「Wildthing」を描いてもらえないだろうか。

2007年08月06日

Avengers Next #1-2

ギャラクタスとの戦いはアヴェンジャーズを消耗させた。現役メンバーはアメリカン・ドリーム、J2、ブルーストリークのわずか3人。戦力ダウンは誰の目にも明らかだった。ある日、アヴェンジャーズ・マンションが何者かに侵入を許してしまう。対応策を協議するアメリカン・ドリームたちの前に、意外な人物が加入を志願してくるのだった…。

「Last Hero Standing」「Last Planet Standing」に続くMC2リミテッド・シリーズ第3弾。Tom DeFalco御大の円熟した語り口が楽しい。#2のお約束の乱闘シーンなど、ジョン・フォード西部劇を観ているようだ。アートのRon Limも大健闘。持ち前の親しみやすい絵柄に緻密さ、正確さが加わり、キャラクターたちをいっそう魅力的に描いている。

2006年07月12日

Last Planet Standing #3-4

ギャラクタスとその尖兵が地球に到着する。彼らが引き起こした地震と津波により、ニューヨークは壊滅的な打撃を被るのだった。有効な手立てが見つからず、多くの人々が絶望に捕らわれるなかで、ヒーローたちは全力で撃退に向かう。そのなかには、スパイダーガール、スティンガー、J2、そしてアメリカン・ドリームという若手たちの姿もあった…。

“Oldies but Goodies”というフレーズを思い出す。大勢の登場人物を無理なく動かしているのは、さすがはTom Defalco、ベテランの技だ。Jack Kirbyが生んだ“飢えたる神”というコンセプトにもあらためて感心。シルヴァー・サーファーの活躍に喝采。次号であの新しい星とアメリカン・ドリームがどうからむのかが楽しみだ。

2006年06月28日

Last Planet Standing #2

あらゆる生命を根絶やしにしながら宇宙を進むギャラクタス。シャイア帝国を滅ぼした彼の次の目的地は、神々の地、アスガルドだった。そのころ地球では、アヴェンジャーズの一部のメンバーが、不透明な状況に苛立ちはじめていた…。

濁流に流されるような展開。壮大な脚本を見事に視覚化したPat Olliffeに感心。どちらかというと日常描写を得意とするタイプのアーティストだと思っていたが、いやいや、スペクタクルものもいける。アスガルドの最期の光景では息を呑んだ。“今回はアメリカン・ドリームの出番はなしか”と思っていたら、ギャラクタスの回想に不意を突かれた。この星のデザインは…。

Last Planet Standing #1

ファンタスティック・ファイヴのリード&スー・リチャーズ夫妻が外宇宙で消息を絶つ。夫妻の最後の通信は、地球の危機を訴える緊急信号だった。ただちに捜索のため旅立つファンタスティック・ファイヴのメンバーたち。地球ではアヴェンジャーズが警戒にあたることになった…。

「Last Hero Standing」に続くMC2リミテッド・シリーズ。ギャラクタスという強大な相手にMC2のヒーローたちがどう立ち向かうのか。なかでもアメリカン・ドリームの言動が気にかかる。あこがれのキャプテン・アメリカを失い、気持ちが沈んでいるのは理解できるのだが。彼女がこのシリーズの鍵になるのだろうか。訓練を積んでいるとはいえ、彼女は普通の人間。ギャラクタスにかなうはずなどないのだが…。