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2007年09月17日

Malinky Robot: Stinky Fish Blues

近未来の都市でホームレスとして暮らす人間とバクの少年。バクの少年にはいつか飛行機のパイロットになりたいという夢があった。しかし、それをかなえるにはまず学校に行かなければならない。生活に追われるホームレスの彼らにとって、その費用を捻出することは容易ではなかった。ある日、港へ出かけた人間の少年は、絶滅したとされる魚を釣り上げる。この魚を売り飛ばせばバクの学費になるかもしれないと、彼は旧知の大人に相談を持ちかけるのだが…。

Sonny LiewのXeric賞受賞作。ストーリー、アートとも魅力的。夢がついえたあとの二人の行動を目にして、胸にぽっかりと穴が開いたような気分になった。第2作「Bicycle」と読み比べると、Sonny Liewのストーリーテリングの進化がよく分かるだろう。現在制作中だという第3作を読む日が楽しみだ。

2007年08月22日

Gray Matter

読書家のニートの少年。一日中自室に閉じこもって本を読みふけり、ときおり冷蔵庫の前に座り込んで食事をする。それが彼の生活だった。ある日、冷蔵庫の扉を開けた少年は、そこにナルニア王国の世界を見てしまう。思わず興奮した彼は、冷蔵庫の中に入って行くのだった…。

シンガポールの異才、FScの掌編。同人誌「漫画の手帖」53号に掲載された(Web上で閲覧することも可能)。「Mince」と同じく周囲の無理解と自殺願望に翻弄される若者を描いた作品だが、語り口は「A Lost Stock of Children」風の軽妙なもので、気楽に読める。小品だが、FScのエッセンスが味わえる佳作だ。

2006年01月29日

Pablo's Inferno #4-5

不慮の事故により死亡した少年、パブロ。死後の世界でアステカの神ケツァルと出会った彼は、古代メキシコの魂を巡る旅に出ることになる。いくつもの出会いと別れのあと彼がたどり着いたのは、アステカの聖地。かつて豊かな実りを育んでいたこの土地は、いま、不毛の砂漠と化していた…。

Happy Tree Friends」のクリエイターとして知られるRhode MontijoのXeric賞受賞作。無残に命を絶たれたパブロ少年に何が託されているのか、あえて語るまでもないだろう。クライマックス、数百年の時を超えてアステカの人々の魂がパブロに手を差し伸べる場面は、美しく、幻想的、感動的だ。

Pablo's Inferno #5Pablo's Inferno #5