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2008年04月22日

Rasl #1

一匹狼の泥棒、ラゼル。ジェットパックとテレポーション能力を操りどのような仕事でも成功させてきた彼だが、今回は勝手が違った。逃走中、正体不明の電撃に打たれ、身体にダメージを負ってしまったのだ。しかも、気づいてみると、辺りの様子は元の世界と微妙に異なっていた…。

Jeff Smithの新作。「Bone」とは異なる暴力的な世界が新鮮。一瞬、David Laphamを思わせるほどだ。物語の流れはまだ見えないが、構成は練りに練られていて、漫画特有のコマ運びの快感を味わうことができる。異世界にいることを悟るくだりがしゃれていていい。ラズルの身の上は気になるところ。左腕の“マヤ”という刺青は何か意味があるのだろうか?

2008年04月18日

Futurama #35

“ミラクル・クリーム”なるものを使用した結果スーパーパワーを手に入れたフレイたち。さっそくヒーロー活動を始めた彼らの前に、アーチ・エネミー、“太陽(サン)の息子”が現れる。衛星軌道に小型太陽を設置され、急激に温暖化していく地球。全生命を守るため、フレイたちは太陽の要塞へ乗り込むのだった!

わはは。実在の犯罪者の名前をネタにしてるよ。いいのかね。さすがにマンネリ化しつつあるものの、フレイとベンダーのバカなやりとりはやはりおかしい。フレイにアンテナを吸われたときのベンダーの動揺の仕方はちょっとあやしい。リーラがアミーを嫌っていることが明らかになる場面では笑わされた。James Lloydの絵はばつぐんにうまい。Bongo Comicsの仕事を中心にしているようだが、本来はどのような絵を描く人なのだろうか。

2008年04月14日

Ubu Bubu #1

幼い兄妹のもとにやってきたかわいらしい子猫、ウブ。ところが、この子には人類殲滅をたくらむ悪魔、ブブが憑依していた! ウブを救おうと懸命な努力をする兄妹をよそに、着々と大殺戮の準備を進めるブブ。そのかたわらで、幸せそうに昼寝をするウブだった…。

Jamie Smartの新作。彼らしいスラップスティック・ゴス・コメディだ。きつい描写もあるが、毒気はほどほどで楽しく読める。ブブのオリジンがなぜか日本だったり、おかしな英語を口走りながらはしゃぎまくる日本人の女の子が登場したりするのも興味深い。

2008年04月10日

A Dummy's Guide to Danger: Lost at Sea #1

タフな私立探偵アラン・シロワとその相棒、腹話術人形のミスター・ブルームバーグ。前回の事件の影響から関係がギクシャクしてしまった二人のもとに、なんともおいしい依頼が入る。豪華客船に乗り南洋の旅を楽しむだけで巨額の報酬をもらえるというのだ。リフレッシュを兼ね仕事を引き受けるアランたちだったが…。

待望の新シリーズ。前作はマージナルなようで実は芯が通ったハードボイルドものだった。今回も大いに期待したい。大の男と腹話術人形(前回の事件の結果、なんと下半身不随に。人形なのに)の奇妙なやりとりにニヤニヤしつつ、心の通じ合う者がいない現代的な孤独感を噛み締めるのがいいだろう。

Futurama Comics #36

ニューイングランド星への配達を依頼されたフレイたち。その名のとおり、星の住人はサッカーを観戦しながらビールを飲むのを楽しむ、すこし時代遅れで善良なロボットたちばかりだった。ところが、配達を終えて地球へ帰ろうとしたところで、フレイたちは殺人事件に巻き込まれ、足止めされてしまう。一刻も早く事件を解決しようと、フレイたちは素人捜査に乗り出すが…。

佳作。アメリカ西海岸から見た素朴で類型的な英国観がおもしろい。とくにサッカースタジアムのくだりでは笑ってしまった。主人公たちが探偵役を演じることになったため、いつもの自虐ギャグはおとなしめだが、そのぶんアミーたちがひどい目にあってくれる。オチはちょっと前代未聞のひどさ。たしかに、これも英国の一面かもしれないけどね。

しかし、「Futurama Comics」もいつのまにか7年目か。アニメ打ち切りという逆風に耐え、よくここまできたな。

2008年04月06日

Amulet Book One: The Stonekeeper

偶発的な交通事故により父を失った少女。働き手を奪われ生活苦におちいったことから、彼女の家族は曽祖父が暮らしていた僻地の古い邸宅へ移り住むことになる。その曽祖父は生前不可解な研究に没頭していた人物だった。そして曽祖父の研究室は、ある異世界への扉になっていった…。

Kazu Kibuishi、ひさびさの新作。全5巻の長編になるらしい。内容はミヒャエル・エンデ×宮崎駿といったおもむきの異世界ファンタジー。少女とともに冒険に出るロボットたちが愛らしい。アクションが多いのもポイント。英文が平易なのもうれしい。物語はまだ序盤だが、期待できそう。事件の背景にある人物の裏切りがありそうなのは気がかりだが。

2007年12月17日

Courtney Crumrin and the Fire Thief's Tale

アロイシウス教授とともに東欧旅行に出たコートニー。その途中、教授はルーマニアの辺境に住む旧友を訪ねることに。その地には、いまなお人狼伝説が息づいていた…。

格調高い名品。スクリプト、アートともすばらしい。ただし、読後感は非常に重い。魔女への道を歩んでいるコートニーにとって、成長とは心をフリーズドライすることなのだろうか? もしもそうだとすると、彼女をこの旅に連れ出した教授が恨めしい。“Coven of Mistics”での魔物との別れがコートニーにこれほどの影を落としていたとは。人狼の青年を愛してしまった女性との森の中での会話が心に残る。ラストでコートニーが流す涙は、冷たい言葉とは裏腹に、彼女が二人の幸福を本当に望んでいたことの現われなのだろう。

2007年12月10日

Local #8

レストランのウェイトレスとして働く女性。恋人の荒んだ暮らしぶりに一抹の不安を感じていたころ、彼女に好意を抱く中年男性が現れる。リッチで紳士的なこの男性に、彼女も少しずつ引かれ始めるのだが…。

ううむ。作者の言いたいことはわかるが。主人公が恋人のどこにひかれているのかがさっぱり描かれていないため、クライマックスの心変わりがひどく唐突に感じられる。意地悪な言い方をすれば、これではダメ男にとって都合のいい女にすぎない。きみ、苦労すると思うよ。余計なお世話だけどさ。

2007年12月09日

Futurama Comics #33

教授の新発明、吹きかけたものを巨大化させるスプレー。デートのためお化粧をしていたアミイがこれをヘアスプレーと間違えて自分に吹きかけたからさあたいへん。数時間後、デートの相手を片手につかんで摩天楼を登るアミイ。その姿はキングコングそのものだった…。

わはは。なかなかの快作。いつもは漫画ネタや70年代ネタで笑わせてくれるIan Boothbyが、今回は映画ネタでさえたところを見せる。アメリカでは「トランザム7000」は基礎教養なのだろうか(笑)。ベンダーの極悪非道ぶりもいい。リーラ嬢の活躍がないのはファンとして不満だけど、まあたまにはいいでしょう。

Local #7

アリゾナ州在住の高校生。地方都市の平穏な暮らしは彼にとって退屈そのもの。やるせなさを飲酒と暴力に紛らわせる彼だったが、その無軌道な日々にも終わりが近づいていた…。

ううむ。見知らぬ居酒屋に入ったら常連客がカウンターに居座り自分のダメさ加減をとうとうと語っていた、という感じ。年齢のせいだろうか。青臭い主人公に共感することは、僕にはできなかった。